匠ブログ

買付けツアーのその後 9

 先月はプラットフォームができるまでをお伝えしました。プラットフォームができれば、あとはその上でスタッド(柱)を組んで壁を作っていくわけですが、その方法も現場で組んでいく方法と、工場であらかじめ組んでおいてモジュール化し、現場でそれらを接合する方法の2つの工法があります。
 今回は工期の短縮のために工場での製作を採用しました。したがって、現場ではあっという間に上棟してしまいます。私が現場に到着した時には、もうすっかり完成しておりました。

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 内部の様子はこちらです。まずは1階から。

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 そしてこちらが2階。

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 さらにこちらが小屋裏、つまり3階です。

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ツーバイは壁構造なので、余計な梁等を使いません。屋根裏も空間として利用できます。屋根裏のことを英語ではアティック(Attick)といいます。アメリカの家は2階までで十分広いので、日本の様に小屋裏を居住スペースに利用する必要はなく、もっぱら収納や物置として利用しています。ビリー・ジョエルのアルバムに「SONGS IN THE ATTICK」という作品があります。「小屋裏の物置に仕舞い込んだ曲達」という意味で、往年の楽曲をライブで演奏したものです。物置なので電気も引いていないのでしょう。ジャケットでは、ビリー・ジョエルが懐中電灯で室内を照らしている様子が描かれています。

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 でも日本では、小屋裏はれっきとした3階の居住スペース、しかも子供部屋として活用することが多いので、「SONGS IN THE ATTICK」と言われると、「子供達が今夢中で聴いている流行歌」をイメージしてしまいます。アメリカ人と日本人では、Attick=小屋裏に対するイメージに大きな違いがありそうです。


デザイナー 小野清一郎 2017年9月1日 リノベーションについて一覧

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