匠ブログ

横浜市神奈川区の細田歯科医院様 5

今月は、細田歯科医院様の診療室の改修工事についてです。まずは問題点をもう一度確認しましょう。生憎、改修前の画像を撮影し損なったので、図面で説明します。下の図面の赤い斜線部は、床の高さが20センチメートル下がっているのです。

つまり待合室のソファに座っていた人がトイレに行く際は、赤い斜線部で一段下がり、トイレの直前で再び一段上がらなければなりません。歩く上で非常に不便であるばかりか、落とし穴のように踏み外したりする危険性も孕んでいます。これは致命的な設計ミスと言えるのではないでしょうか。

ビルの居室では、給排水等の配管を取り回す関係で床を底上げしなければならない場合があります。今回の物件も、本来の床の高さからトイレの床と診療室の床を上げなければならなかったために起きた不具合です。

そこで私は、ごくごく普通の「上り框」に設計し直しました。下の画像が改修後の様子です。

待合室から眺めた様子がこちらです。トイレまで同じ高さの床を歩行して到達できるようになりました。

今回の物件は、奇を衒ったデザインが機能性をことごとく破壊した好事例と言えます。来月からは外部の改修についてお伝えしていきます。


デザイナー 小野清一郎 2020年7月1日 リノベーションについて一覧

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