匠ブログ

垂直方向への動線展開事例

先月のフィリピンでの事例報告で、垂直的な動線展開の面白さをお伝えいたしました。建築の設計では、水平方向の動線展開が基本ですが、部分的に垂直方向の動線を採り入れることで意外性のある動きや空間の拡張感など、非常に面白い効果が得られるものです。この垂直方向の動線展開を採用した弊社の事例を今月から紹介しようと思います。

現場は、以前の匠ブログ「横浜市西区の賃貸マンション新築 1」から15回にわたり連載した物件の最上階ペントハウスになります。

この賃貸マンションのオーナー様は弊社を大層気に入ってくださり、当該マンションにおいてもその名を「ヴィクトリアン・パレス」と命名してくださったほどの御贔屓を頂戴しております。誠に有り難い限りです。この場をお借りして感謝申し上げます。

このペントハウス部分は賃貸ではなくオーナー様御自身の御自宅です。ハイクラスな設計と仕様を依頼されました。そこで私から提案させていただいたのが、前述の垂直方向の動線展開でした。上記の匠ブログでもお伝えいたしましたが、現場は鰻の寝床のような間口の狭い、奥行のある土地でした。間口の幅はわずか5.5メートルです。そこから土地の左右に足場のスペースなどで0.5メートルずつ、合計1メートルは建物に使用できないスペースとなるため、建築物に許される全幅は4.5メートルしかありません。


このような条件の中で、大空間を提供することが設計の趣旨となり、このような提案となったわけです。来月に続きます。


デザイナー 小野清一郎 2025年11月1日 デザインについて一覧

輸入住宅のことならV.D.H.にお任せください。

設計にお困りの方もV.D.H.におまかせください。