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タワーマンションのリノベーション事例 4

横浜市中区のタワーマンションの事例報告中です。弊社はマンションのリノベーションにおいても常に天井高にこだわっておりますが、今回はピット構造という特殊な天井構造であったことを先月お伝えました。今月はこのピット構造について解説したいと思います。

ユニットバスの設置にはどうしても配管の関係で、下図の赤い矢印が示すように床面から立ち上がる部分が発生します。


つまり居室からユニットバスには1段階段を上がって入るということになります。バリアフリーの概念がなかった古いマンションではよく見受けられる仕様です。

しかし、現在ではバリアフリーとすることが前提ですので、ユニットバスが設置される部分はあらかじめ床面を下げておく必要があります。この段差のある床の構成がピット構造になります。

ピット構造は、ユニットバスを使用する階についてはフラットな床面を達成でき、快適なのですが、下階の天井は一部下がってくるという弊害があります。通常はこの下がってくる部分からさらに低い位置に天井を張ることで下階の天井は均一な面を構成しています。


今回の物件では、このピットが次の画像の赤線が示すように認められました。


このままでは非常に見苦しい天井になってしまいます。こういったケースでは、天井の仕上げデザインを工夫することで違和感を払拭しなければなりません。センスが問われるところです。来月に続きます。


デザイナー 小野清一郎 2025年6月1日 リノベーションについて一覧

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