匠ブログ

横浜市神奈川区のドルチェデンタルクリニック様 3

横浜市神奈川区のドルチェデンタルクリニック様を引き続き紹介いたします。

先月、先々月で内外装の原状を紹介いたしましたが、課題を抽出してみましょう。まずは外構について確認してみたいと思います。

最初に違和感を感じるのがペイブメントやペイバーと呼ばれる舗装面です。原状では下の画像の中の赤い矢印で示したように、三種類の仕上げが導入されていました。左側はグレーとバーガンディのブリック型インターロッキングをヘリンボーンで貼り上げている仕様。真ん中から右側手前はグリーンの波型インターロッキングを馬踏で貼り上げている仕様。そして奥の駐車スペースではオレンジのカラーコンクリートを打設している仕様。


コーディネートは服飾の世界も建築の世界も同じだと私は考えています。今回のケースでは材料の形状が三種類、色調が三種類、そして仕上げ方が三種類と、まるで異質の組み合わせがまぜこぜに施工されています。私は常にテーマカラーと、できれば補色関係にある差し色の加え、合計二色をメイン色として採用します。それ以外の脇役は白、黒、グレーといったモノトーン系の配色とすることで全体としての色調のばらつきを抑えています。この時許容されるのは木目だけです。木目はステインやニスで仕上げ、いわゆるグレイン仕上げとする限りは色の数には含みません。不思議な現象なのですが、人間は生理的に木目を色とは認識しない習性があるものと理解しています。

次に外壁について確認したいと思います。2階の正面にある2つの窓枠に注目するとマットブラックの窓枠です。玄関アプローチの入り口にあるパーゴラもマットブラックです。それに対して外階段は柱とササラは緑に塗装されています。また画像ではわかりにくいのですが、パーゴラの奥の1階の外壁や駐車スペースの柱も緑に塗装されていました。この塗り分けについては前オーナーのセンスなので否定はしませんが、建物のファサードとしてはやや奇抜な感を否めません。


そしてもう一点、柱より外側に構造体が出っ張っている構造をカンチレバーと呼びます。次の画像で赤い矢印が示す梁部分がカンチレバーです。カンチレバーは現代建築ではよく導入される手法ですが、クラシックな建築では安定感を欠く設計として好まれません。今回この物件でも2階の全体がカンチレバーとして柱が支える部分から大きく迫り出し、頭でっかちな構造となっていました。当物件を購入された院長先生は、弊社のクラシック路線をお気に召されたとのことで、この辺りの意匠もクラシック化しなければならないところです。


以上、外部の課題をざっと拾ってみました。来月に続きますので、お楽しみに。


デザイナー 小野清一郎 2026年5月1日 未分類一覧

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